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AWS認定試験のオンライン受験について

はじめに

AWS認定試験は試験会場で受験するのがメジャーな受験方法ですが、受験経験者ならオンライン受験が可能なことも認識していることかと思います。
2024年の12月の月末に認定試験を受験する必要があり、申し込みを決意したのが12月25日と遅かったため、近辺の会場はどこにも空きが見つからない状況でした。
そのため、年末ぎりぎりでも予約可能枠のあったオンライン受験を申し込むことにしました。
それまでオンライン受験は自分にとってハードルが高く、受験スペースをどのように準備すべきか、基準に満たない受験スペースの場合は受験無効となり受験料がムダになってしまうのではないか、などさまざまな不安がありました。
本稿では、オンライン受験の方法や必要な受験スペース、注意事項、実体験した受験中のトラブルなど、オンライン受験に関する情報を紹介したいと思います。

オンライン受験のメリット・デメリット

メリット

  • 自宅で受験できるので移動時間がないため、受験時間ぎりぎりまで学習時間を確保できる
  • 多少体調が悪くても周囲を気にせず受験できる(咳などで他受験者に迷惑をかける心配がない)
  • 会場で受験する場合日程変更は24時間前までに必要だが、オンライン受験は直前でも変更可能

デメリット

  • インターネットの通信環境が良好であることが求められる
  • 受験スペース確保できなかったり、要件を満たした機器が用意できないと受験することができない

申し込み方法

AWS認定アカウントにログインし、通常の試験申し込みと同様に「試験登録」で受験したい資格を選択し試験を予約します。
オンラインで受験するには、試験オプションの選択で「OnVUEオンライン受験」を選択します。
OnVUEとは、ピアソンVUEが提供するオンライン試験の監督形式で、ウェブカメラを使って試験監督員が遠隔で受験者を監視します。
自宅やオフィスでも受験が可能です。

オンライン受験のための準備

受験スペース

プライベートで静かな空間が求められます。
受験中はウェブカメラで映像を録画しており、音声を含め監督者が監視しています。
受験スペースに受験者以外が入出することや、他者の声が入ることは禁止されています。
音声が聞こえてしまうと、監督者が部屋の中を確認する必要があります。
受験スペースの外の音声もNGです。
それから、机の上や手の届く範囲に持ち込みが許可されたもの以外の私物や試験準備教材を置くことは許可されていません。
携帯電話は、監督者が受験者へ連絡する場合に必要となるため、受験スペースの手の届かないところに置いておきます。
また、部屋に本棚がある場合は配置的に手の届くところにはなくても、布などを被せて本が見えないようにするのが良いかもしれません。

必要な機器

受験はパソコンやタブレットを使用します。
試験中はウェブカメラで受験者の映像を監督者へ送信するため、ウェブカメラがない場合は外付けのウェブカメラを用意しましょう。
会社支給のPCはセキュリティ対策などで受験に影響する可能性があるため、できるだけ個人のPCを使用することが推奨されています。
ノートブックPCにモニターを接続する場合は、ノートブックPCは閉じて受験しなければなりません。
そのため、キーボードやウェブカメラを別途接続する必要があります。
タブレットも使用可能ですが、モニターとして使用しキーボードやマウスを接続します。

インターネット

可能な限り安定したインターネット接続が必要です。有線でインターネットを使用することが強く推奨されます。
また、OnVUEはVPNには対応していませんのでVPN接続は不可となります。

システムテスト

使用するパソコンとインターネット接続がOnVUEソフトウェアに対応しているかを確認するため事前にシステムテストを実行します。
試験を申し込むと送られてくるメールにリンクがあり、そこからアクセスします。
OnVUEでの受験がはじめての場合は、OnVUEのソフトウェアがインストールされリモート試験のシミュレーションを実施することもできます。
システムテストは受験の直前にも実行が推奨されます。
自動ソフトウェアダウンロードやバックグラウンドでのアップグレードが影響しないかなど事前に十分確認してから受験に臨みましょう。

試験当日の流れ

試験直前にやること

試験開始時刻の30~15分前にチェックインします。15分前以降のチェックインは不可能の様です。
チェックイン時、自分の顔、身分証、受験スペースの写真を携帯電話のカメラで撮影します。
受験スペースは前後左右4方向から撮影します。
撮影後は試験監督者とオンラインでつなぎ、受験スペースにある机の下などをウェブカメラを通して確認してもらいます。
これにより受験可能な環境かどうかが監督者によって判断されますが、ひとつでも要件を満たされない状況で試験が中断となった場合、再試験を受ける場合は実費負担となるそうです。

実体験トラブル

不安定なインターネット

インターネット接続は有線での利用が推奨されていますが、私は機器の準備が間に合わずWiFi接続での受験となりました。
自宅には子供たちがおり、タブレットでゲームをしたりYouTubeを観ていたためか、インターネットがかなり不安定でした。
実際試験中は、問題の選択肢を選びクリックしてから反映されるまでと、次の問題へ進むまでそれぞれ約8秒程度かかる状況でしたので、精神的なイライラを感じながらの受験となってしまいました。
また、受験中の自分の映像を送信できない状況も発生し、監督者から試験を中断させられたこともありました。
正常に映像を送信できることを監督者が確認できるまで試験は再開できませんでした。

子どもたちの声

受験中階下の子供たちの声が入り、部屋内に誰かいないか監督者が確認するための中断も発生しました。
この中断中は試験時間は止めてもらえず、加えてインターネットも不安定だったため、監督者とのやり取りがスムーズにできず残り時間がどんどん過ぎていく状況でした。

さいごに

インターネット環境は十分に整えて受験に臨むことをお勧めします。
お子様のいらっしゃる方は休日ではなくご自身がお休みを取るなどし、お子様のいないときに受験するのが望ましいです。
とは言っても受験以前はオンライン受験は敷居が高くに感じていたものの、個人的には次回受験の際も利用しようと思うくらい便利で手軽でした。
制約はありますが、しっかり守れば非常に便利な受験方法だと思います。
この情報がオンライン受験を利用する方のお役に立てば幸いです。

ピアソン公式サイトのAWS認定試験オンライン受験についてのページはこちら
Amazon Web Services OnVUE試験情報 // Pearson VUE