はじめに
Amazon提供のパブリックIPv4アドレスを使用する際、連続したIPv4ブロックが利用可能となったと発表がありました。
パブリックIPv4アドレスの取得から割り振りまでのフローを確認したいと思います。
使ってみる
公式のチュートリアルに沿って作業を実施します。
事前準備(IPAM作成)
Amazon VPC IP Address Manager(VPC IPAM)のコンソールを開きます。
メニューから「IPAM」を選択し、「IPAMを作成」を押下します。
- IPAMを作成
- データレプリケーションを許可
- チェックを入れる
- IPAMの枠
- 無料利用枠を設定
- IPAMの設定
- 名前タグ…わかりやすい名称を入力
- 説明…わかりやすい名称を入力
- 運用リージョン…東京リージョンのみ設定
- タグ…名前タグに応じて自動入力される
- データレプリケーションを許可
各種パラメータを設定後、【IPAMを作成】を押下します。
メッセージから正常に作成されたことを確認します。
IPAMプールの作成
メニューから「プール」を選択します。
プールの一覧が表示されるのでプルダウンメニューから「パブリック」となっているスコープを選択します。
【プールを作成】を押下します。
プールの設定
- IPAMスコープ…「パブリック」であることを確認
- 名前タグ…わかりやすい名称を入力
- 説明…わかりやすい名称を入力
プール階層
- ソース
- 「IPAM」スコープを指定
- アドレスファミリー
- IPv4を指定
- リソースプランニング
- 「スコープ内のIPスペースを計画」を指定
- ロケール
- 「ap-northeast-1」を指定
- サービス
- 「EC2 (EIP/VPC)」を指定
- パブリックIPソース
- 「Amazon所有」を指定
- ソース
プロビジョンするCIDR
- 「Amazon所有のパブリックCIDRを追加」ボタンが押下できるようになるのでネットマスクのプルダウンから必要IPを指定
割り振りルール設定 - オプション
- 設定しない
設定完了後、【プールを作成】を押下します。
自動でプールの画面に遷移するので、「プールの詳細」タブ内の「プロビジョン済みCIDR」欄からアドレスが割り当てられたことを確認します。
プールに割り当てられたパブリックIPv4アドレスの利用
通常のElastic IPを払い出す時と同様に、Elastic IPアドレスの払い出し操作を行います。
1点異なるのが、パブリックIPv4アドレスプールとして、Allocate using an IPv4 IPAM pool.を選択します。
すると、先のプールに設定された、パブリックIPv4アドレスからIPアドレスが払い出されるので、あとはNATゲートウェイやEC2インスタンスのElastic IPに設定できます。
注意点
VPC IPAMは無料利用枠で利用可能ですが、IPv4 addressの単価は連続したIPv4ブロックを使う場合と使わない場合で単価が異なります。
詳細は料金ページを参照ください(2024/09/05現在英語ページのみ記載あり)。
あとがき
今まではアクセス制限などで、IPアドレスを指定する場合は、個々に不連続なパブリックIPv4アドレスを指定することとなっていましたが、今後はCIDRブロックで指定可能となるので運用面での利便性が向上が見込めますね。