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テックファーム株式会社クラウドインフラグループのブログ

CloudWatchの「アラームミュートルール」機能を使ってみる

はじめに

システムの監視をCloudWatchで行うことはよくありますが、アラームを一部だけ、一時的に止めたいという時には手間がかかっていました。
AWSマネジメントコンソールから手動で一つひとつアクションを無効化したり、それを行うCLIコマンドを組んだり、またそれらを作業後に戻さなければならなかったり。
リリース時の作業が増えるとともに、戻し忘れのリスクや、アラートの再発報が行われないなどの運用面での悩みがありました。

しかし、それらを解消できる「アラームミュートルール」機能がCloudWatchに追加されました。

CloudWatchに追加されたこの機能では、特定アラームのアクションを、設定した期間中ミュート(抑制)できます。
具体的には、

  • 1回限り、もしくは定期的なスケジュールでのミュート(抑制)
  • 開始~終了日時の指定によるミュート(抑制)期間の設定
  • ミュート解除後のアラーム継続時におけるアクション実行

といった、運用時に欲しかった、今後活用していきたい機能が含まれています。

この記事では、アラームミュートルールの機能を使ってみて、設定方法や動作をまとめます。

アラームミュートルールの設定方法

アラームミュートルールをAWSマネジメントコンソールから設定する場合は、CloudWatchの画面で作業します。
アラーム一覧画面に「ミュートルール」というタブが追加されています。

AWSマネジメントコンソールでCloudWatchアラームのミュートルール画面を開いている

まずは、リリースなどのメンテナンスを想定した新規のアラームミュートルールを作成してみます。

名前と説明を設定し、「スケジュールパターン」を設定します。
開始~終了日時などはここで設定します。
今回は1回限りのルールとして、日時を仮設定してみました。

アラームミュートルールの作成画面でアラームミュートルール名、説明、スケジュールパターンを入力している画面

そして、「ターゲットアラーム」を設定します。
ここでは、スケジュールパターンで設定した期間でミュート(抑制)するアラームを複数選択できます。
サンプルとしていくつかアラームを作っていたので、対象として2つほど設定してみました。

アラームミュートルールの作成画面でアラームをプルダウンから選択している画面

この時点でターゲットとなるアラームを設定せずに作成し、後から追加するということも可能なようです。
新しく構築した環境に対するアラームを後からミュートルールに追加する、という設定も可能ですね。

これで「アラームミュートルールを作成」を押すとアラームミュートルールが作成されました。
作成時点では期間外のため、ステータスは「スケジュール済み」となっています。

アラームミュートルールの一覧画面、作成したルールが表示されている

時間になると「アクティブ」というステータスに変わりました。

アラームの一覧を確認してみると、指定したアラームに「ミュート済み」と表示されています。

CloudWatchアラームの一覧画面、ミュートルールで選択した2つのアラームにミュート済みと表示されている

アラームミュートルールの動作

では実際に、設定したアラームミュートルールの動作を確認します。

先ほどミュート設定したアラーム(EC2-CPU-Utilization-High)を編集し、強制的に発報させてみます。
比較として、ミュートしていないアラームも一緒に発報させてみました。
どちらもアラーム状態に変わりましたが、ミュートしたアラームではアクションのメール通知が行われませんでした。

CloudWatchアラームの一覧画面、いくつかのアラームがアラーム状態になっている

アラームの詳細画面を見てみると、「アクションがミュートされました」といった記載やアイコンがいくつか見られました。
また、履歴タブではミュートに成功したという内容が記録されていました。

Successfully muted the alarm action arn:aws:sns:ap-northeast-1:XXXXXXXXXXXX:dev-alert with the one-time alarm mute arn:aws:cloudwatch:ap-northeast-1:XXXXXXXXXXXX:alarm-mute-rule:test-maintenance-rule.

アラームミュートルール期間終了後の動作

そのまま時間をおいて、アラームミュートルールで指定した期間が過ぎるまで待ちました。

すると、「ミュート済み」の表示などが消えるとともに、メール通知が行われました。
アラームの履歴では、期間が終了した直後にアクションが正常実行されていることが確認できました。

EC2-CPU-Utilization-Highアラームの詳細画面、履歴に、アラームミュートルールの期間が終わった直後にアクションが実行されたという内容が表示されている

これで、「メンテナンス終了後にアラーム状態が続いている項目があれば通知する」という、監視ツールによくある動作も正常に実行されることが分かりました。

使ってみた感想

アラームミュートルールの1回限りのスケジュールを使ってみました。
設定方法はシンプルで分かりやすく、普段の運用にもすぐに取り入れることができそうだと感じました。
機能もあらかじめメンテナンス時間を設定できたり、終了後は自動で監視再開状態に戻ったり、アラームの再発報までできたりと、最低限欲しいものは揃っているのではないでしょうか。

個人的にはCloudWatch運用で困っていた部分を解消できたので、監視はCloudWatchで!と言いやすくなってきたなと感じました。
今後、特定のタグが付いているアラームを一括で選択できるようになると、タグ運用と併せてさらに使いやすくなるかなと思いました。

今回は1回限りのスケジュールについて設定してみましたが、定期的なスケジュールや、後からアラームを追加する方法など、機能がいくつかあるので次回はそれらを試してみたいと思います。

参考

  1. AWS CloudWatch アラームミュートルールがアラート疲れを解消
    https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2026/02/amazon-cloudwatch-alarm-muting-rules/
  2. AWS - アラームミュートルール
    https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonCloudWatch/latest/monitoring/alarm-mute-rules.html
  3. AWS - アラームミュートルールの仕組み
    https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonCloudWatch/latest/monitoring/alarm-mute-rules-behaviour.html